お知らせ

2021/10/19アトピー性皮膚炎など皮膚病は光線療法で

■アトピー性皮膚炎
慢性で激しいかゆみを伴う皮疹ができ、年齢によって症状が変化する遺伝的傾向も考えられている原因不明の皮膚炎。乳児期は生後2~3ヶ月ころから頭から顔にかけて、じゅくじゅくした皮疹がでて、全身にひろがりやすく、なかなか治りません。小児期から思春期にかけては、顔や皮膚の柔らかい部位に皮疹が出ます。
【光線照射例】
水分を含んでぐちゃぐちゃの状態の場合は赤のカーボンを使います。かさかさの皮膚の状態では青のカーボンを使います。大人のアトピーの場合は長期的な光線療法を習慣として行う必要があります。

 

■あせも
汗の出口が詰まって、皮膚の表皮や真皮の中に汗がたまり、水泡ができたもので、局所性多汗症が原因と考えられます。
【光線照射例】
赤のカーボンで患部に照射します。

 

■接触皮膚炎(かぶれ)
原因となった物質により症状は異なりますが、かゆいのが特徴です。アレルギー体質の人だけにおこる場合と、薬品などの刺激物に触れたときのように、かゆみを伴うかぶれをいいます。
【光線照射例】
赤のカーボンで患部に照射します。

 

■じんましん
境界のはっきりした、みみず腫れのような皮疹が急に全身に広がり、激しいかゆみを伴う特徴があります。皮疹は、円形、だ円形、地図状、花びら状など様々な形や大きさをしています。
【光線照射例】
一番ひどいところを重点にして赤のカーボンで満遍なく照射します。また赤のカーボンで肝臓部にも照射します。

 

■床ずれ
長い間、病床についていると、背中、腰、肩、肘など、皮下の骨に触れる部分に皮膚が破れて穴が開く状態をいいます。
【光線照射例】
緑のカーボンで基本照射(足の裏、ひざ、腹、腰)します。赤のカーボンで患部に照射します。

 

■やけど(熱傷、火傷)
皮膚に熱性外力が加わって生じます。成人では体表の20パーセント以上、小児では10パーセント以上のやけどはショックを起こして生命が危険になります。菌の感染はケロイドになる恐れがありますので冷やす場合は水道水が適しています。また火傷部にふれたり水泡を破いたりしないことです。光線治療には殺菌効果もあります。
【光線照射例】
赤のカーボンで痛みの度合いによって照射距離を調節して照射します。

 

■しもやけ
冷たい空気などに長時間さらされて手足の指、耳たぶ、鼻などの末端部に腫れや丸い皮疹ができるものをいいます。
【光線照射例】
緑と赤のカーボンで患部に直接照射します。

 

■凍傷
皮膚に0度以下の強い寒冷が加わり、血行が悪くなって皮膚組織が侵される病気で、その皮膚損傷の程度によって四段階に分けられます。
第1度・・・皮膚に充血、むくみが生じたもの
第2度・・・充血、むくみの上にさらに水泡を生じたもの。
第3度・・・皮膚や皮下組織が壊死をおこしたもの。
第4度・・・障害を受けた手足の指先が脱落する状態のもの。
【光線照射例】
患部に赤のカーボンで最初は50cmぐらい離れた位置から照射を始め、慣れにしたがって徐々に近づけて照射します。

 

■日光皮膚炎
日光の照射を過度に受けた場合に起こる日焼けと、一般的には問題にならない程度の日光照射でも生じる日光過敏性皮膚炎があります。
【光線照射例】
赤のカーボンで照射時間を短めから始め、徐々に照射時間を延ばし皮膚を馴らすように照射します。

 

■天疱瘡・類天疱瘡
天疱瘡は、健康な皮膚に突然水泡がたくさんでき、治りにくい原因不明の成人、壮年期の人に多い病気で、厚生労働省が指定する特定疾患のひとつです。類天疱瘡は、天疱瘡と同じく、水泡が体中にたくさんできる病気で、水泡は硬くて破れにくいのが特徴です。
【光線照射例】
赤のカーボンで患部に照射します。最初は50cmほどの距離から5分程度の照射から始め、様子を見ながら、徐々に照射距離を縮め、時間を長くしていき、馴らして照射します。

 

■乾癬
皮膚からやや盛り上がり、境界のはっきりした鮮紅色の斑の上に銀白色の厚いふけのような皮膚片が付着したような皮疹ができる病気で、形態、分布、経過のほか、合併症の有無から次の四つに分類されます。
尋常性乾癬・・・はじめ頭部、肘、膝頭に皮疹ができることが多く、全身に広がる場合があります。
滴状類乾癬・・・小型の皮疹が全身にぱらぱらと散在的に生じるものをいいます。
膿泡性乾癬・・・急激な発熱とともに全身の皮膚が潮紅し、膿泡が多発します。
間接性乾癬・・・皮疹とともに関節が腫れたり、痛みの症状を伴ったりするものをいいます。
【光線照射例】
緑のカーボンで患部照射を続け、徐々に青のカーボンに切り替えて照射します。

 

■ケロイド
【光線照射例】
青のカーボンで患部に照射します。

 

■脂肪腫
こぶとりじいさんのようなこぶで、中に脂肪が入っています。体のどこにでも出来、ほーっておくと少しずつ大きくなり乳児の頭大にまでなることもあります。
【光線照射例】
緑と赤のカーボンの組み合わせで患部に照射します。

 

■円形脱毛症
大きさや数は様々ですが、円形状に毛が抜けるのでこの病名がついています。頭髪以外の毛が全部抜ける場合は悪性円形脱毛症ともいいます。
【光線照射例】
青のカーボンで脱毛部に照射します。

 

■丹毒
小さな傷口から連鎖球菌が感染し、真皮内に化膿性炎症をおこす病気です。
【光線照射例】
緑と赤のカーボンの組み合わせで基本照射(足の裏、ひざ、腹、腰)します。赤と青のカーボンの組み合わせで患部に照射します。

 

■蜂窩織炎
ぶどう球菌が小さな傷から感染して、皮下組織に化膿性炎症をおこす病気です。
【光線照射例】
赤と青のカーボンの組み合わせで患部に照射します。緑と黄色のカーボンの組み合わせで腹、腰に照射します。

 

■帯状疱疹
体のどちらか片側に水泡、帯状疱疹ウイルスが感染しておこる病気です。三叉神経、肋間神経、坐骨神経の支配領域におこることが多く、神経支配領域に沿って紅斑と痛みをともなった丘疹や水泡が帯状に密集しています。
【光線照射例】
緑のカーボンで基本照射(足の裏、ひざ、腹、腰)します。水泡の一番ひどい場所を中心に赤のカーボンで照射します。

 

■頭部白癬(しらくも)
頭髪および頭皮に菌が感染したもので、原因となる菌の種類は様々ですが、現在一番多いのは、皮膚糸状菌(白癬菌)の中の大小胞子菌です。
【光線照射例】
青のカーボンで患部に照射します。

 

■いんきんたむし
太ももの内側に皮膚糸状菌が感染したもので、10歳代から20歳代の男性に多く、中年層にも見られます。
【光線照射例】
青のカーボンで患部に照射します。

 

■虫刺され
蚊、ブヨ、イエダニ、ノミ、シラミなどの吸血性の虫に刺されたときに皮膚炎をおこします。
【光線照射例】
赤のカーボンで患部に照射します。

 

■蜂刺され
蜂の産卵管は変形し、毒針となります。これに刺されると毒液が体内に注入され、激しく痛んで大きく腫れ、リンパ管炎やリンパ節腫脹をおこすこともあります。ときにはアレルギー反応が激しいときにはショックで生命に関わることもあります。
【光線照射例】
赤のカーボンで患部に痛みが楽になるまで照射します。また腫れがひくまで円形集光器があればそれを使って照射します。

 

■足白癬(みずむし)
足への皮膚糸状菌(白癬菌)感染で、20歳から50歳代の男女に多く見られます。スリッパ、足ふきマット、床、靴下などを介しての家庭内感染が多く、10歳以下の幼少児にもあります。
【光線照射例】
青のカーボンで患部に根気よく照射します。

 

■あかぎれ(ひび)
泥や洗剤などによって皮膚の脂質が落ちてあぶら気がなくなり、皮膚が荒れてかさかさになりひび割れ状態になる。特に冬場の寒い乾燥したときに多い。
【光線照射例】
赤のカーボンで患部に照射します。

 

■いぼ
いぼはウイルスによる感染性疾患です。いぼは手、足、顔に多く、乳児の水いぼは、平面が滑らかで中心にくぼみがあります。小学校に多い表面がぎざぎざしたふつうのいぼと、水いぼとは違います。次いで中学生以下では、顔に平らないぼが見られることがあります。水泳教室などで感染することが多いといわれています。
【光線照射例】
赤のカーボンで患部に照射します。

 

■わきが
汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺があります。エクリン腺は全身に分布し、普通にいう汗を出しますが、アポクリン腺の場合は偏った箇所に集中しています。思春期以降に分泌が盛んになります。アポクリン汗は分泌直後が無臭ですが、皮膚表面の常在菌により分解されて、臭いを発するとされています。
【光線照射例】
緑と青のカーボンの組み合わせで患部に照射します。